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自然の贈り物




雪解けの季節は、次のストーブの季節の始まりを告げている。気候も良く、程よく汗が出て、昆虫やヘビなどは、まだ出てこない。
母なる大地の自然が、光合成を始める前の季節が森に入り仕事をするのに最高の時期である。
この時期、次のストーブシーズンの予定をたてる。
森から伐採された丸太は夏の太陽の恩恵を生かし、玉切りにして割る。
私は、2シーズン先のストーブの薪を今日も切っている。
ブランデーのように1年ものの薪が、うまいブランデーならば、2年ものの薪は、とにかくうまいコニャッ クだ。
6月、我が隣人は庭の手入れをしたりして、時間の浪費をしているが、賢い薪焚き人は汗を額から流し、冬 の燃料の入手に思いをめぐらせ、ただひたすら古典的な労働の自己満足に浸っている。
今現在、人間は地球環境や自然環境を見直し始めているが、私の考えは、ガスや石油または電気と違って木を燃やし自然のサイクルの中に我が身を委ねることにより心とからだをたちまち温めてくれる木を何か本物という感じがする。
木を伐採することで自然環境を破壊していると言う方が居られるかもしれないが、それらは、むしろ健全な行為だ。
なぜならば、木を燃やす人間ばかりでなく残された森や林の木に対してもよい影響を与えるからだ。
もし、あなたが、森林という自然を理解すればストーブに火を起こすたびに哲学的な安心感をえるであろう。
木の灰は、庭で利用することにより木を燃やすことの自然のサイクルを完全なものとすることが出来る。
私は、園芸家が喜ぶ、たくさんの灰を持っている。
木の灰は、燐とカリだけではなく石灰の代わりになるもので、化学的には、石灰はカルシウムの酸化物で(CaO)、ただ石灰と違うところは、石灰が一定期間に序次に効き目を現す炭酸カルシウム(CaCO3)同じでないこと酸化カルシウムは水を加えると早く効き目を現す。
酸化カルシウムは水と化合すると水酸化カルシウム(CaOH2=石灰水=生石灰)を作る。カルシウムイオンが土壌の水素イオンと入れ代わり土壌はアルカリ性が強くなる。
ただし、生石灰は、すばやく水を吸収するため若い根を乾燥させて植物をだめにしてしまうことがあるが、木の灰に含まれる成分は、水に簡単に溶けるためすぐ洗い流されてしまうので植物を植える前と成長期に1.2回与える方が良い。
それと、もう1つだけ注意することがある。
それは、ジャガイモはアルカリ性に弱いので斑点病になるためジャガイモ畑には使わないこと。
スイカ、シダ、石楠花、いちご、ブルーベリーなどの酸性を好む果樹や低木も灰を嫌うがその他のほとんどの低木むや野菜、花などは年1度の灰の散布が有効で朝露のついているうちに、若い果樹に病気予防として、また、ナメクジや根切り虫を防ぐために若い植物の根元周りにまくとよい。
キャベツやブロッコリーなどには、植物が25センチぐらいになったとき茎まわりに2センチぐらい灰をまいてやれば、ハエは、アルカリ性の土に卵を産まないので効果的だろう。