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チェーンソーのメンテナンス


チェーンソーのメンテナンス

チェーンソーの性能を十分に引き出してやるには、日頃のメンテナンスが大切、マメにメンテナンスすれば長持ちするし、いっそう愛着が出て来る。

分解掃除

チェーンソーのメンテナンスは使用頻度によっても変わってくるが、もし毎日使うようなら1日1回は必ず分解掃除をしたほうが良い。慣れれば10分から15分位で出来るので、作業が終わったらメンテナンスすることを習慣化しよう。
作業手順は、まずエアガンでチェーンソーの外側に付いた木くずやオイルを飛ばして、次にシリンダーやチェーンブレーキ、ガイドバーを外して内部もきれいにする。ガイドバーのチェーンが走る溝にも木くずが詰まっていることがあるのでチェックする。
次にエアクリーナーを取り外し、ネットに詰まった細かいごみやホコリを飛ばすために内側から外側に向けてエアガンを吹く。汚れがひどければブラシを掛ける。エアクリーナーの掃除で気を付けることはチョークを引いておくこと。エアーで飛ばした木くずがキャブレターの中に入るのを防ぐため。エンジンの調子が悪いと思ったら、プラグを外し焼け付けをチェックする。先端が灰色かキツネ色に焼けていれば良い。白色だと焼け過ぎ、黒いカーボンやオイルが着いていればカブリ気味。黒いカーボンはワイヤーブラシで磨いて取る。これが一通り終わったら逆の順序で組み立てガイドバーは平均して摩耗するように毎回反転させて取りつける。各部のナット等の緩みガタが無いかチェックして、エンジンをかけてスイッチやチェーンブレーキをチェックして完了。

チェーン調整

チェーンソーを長く使っているとガイドバーやチェーン自体のの摩耗によってチェーンが緩んだりするためそのまま使うとガイドバーから外れたりするため非常に危険なので分解掃除ともにチェーン調整をしておく。方法は、コンビレンチでナットを緩めてバーをフリーにする。片手でバーの先端を持ち上げながら、一方の手でチェーン調整スクリューを調整する。バーの下側で全くたるみがなく、しかも指先でチェーンを動かせるくらいが正しい張り具合の目安。

目立て

目立ての善し悪しで切味が違ってくる。また、振動も違ってくるので身体にも負担が少なくなり燃費も良くなる。エッジの丸くなった刃は切れなくなり、作業効率が低下しキックバックが起こりやすくなるなど危険にもなる。
実際の目立ては、日常のメンテナンスで一番難しい、大工がノミ1本まともに砥げるようになるのに1年かかるようにチェーンソーも場数を踏まないと正しく砥げない。チェーンソーの場合専用のゲージが市販されているのでそれを使えばさほど難しくないであろう。専用バイスと丸やすり、平やすり、ファイルゲージ、デプスゲージなどの道具はチェーンソーメーカーで揃えることが出来る。
ガイドバーを専用バイスで挟んで垂直に固定する。丸やすりを刃の角度に合わせてピッタリ当てて、内側から外側に向かって砥ぐ。片面に全部ヤスリを掛けたら反対側も同様に掛ける。大切なのは目立て角度。30度から35度が基本。上下角は手前側に10度下がるように。 コツはヤスリをしっかり持ち、脇を締めてぐらつかないようにし、力は入れ過ぎず1個の刃に付き2回から3回砥げば十分。目立て3回に1回のデプスのクリアランス調整が必要。デプスとは刃の隣にある突起のことで、切削の深さはこのクリアランスで決まる。目立てをすると刃の高さが低くなっていくので、正しいクリアランス保持のためデプスを削る。デブスゲージをセットしてゲージより出た部分を平ヤスリで削れば良い。
目立てが上手く出来たかどうかは木くずを見ればわかる。長くてある程度厚みがある木くずができれば合格。切れない刃だと細かい木くずになる。



リンクのページにある富士製作所の目立て用のフジハンドルーターは屋外での使い易さを重視し車のバッテリーから電源をとりエンジンを止めた状態の車のバッテリーに付属のクリップを直接つなぐだけで簡単。
私もつい最近(2000年11月末)から使い始めたので、評価は後日記載予定。